昨今の日本には、地方経済の再生、社会保障制度の信頼回復、格差社会の是正、自然災害への備え、教育制度の見直し等、諸課題が山積しております。これらを可及的速やかに解決する上で、福井てるが必要不可欠と考える取り組みについてご紹介させていただきます。
街をどのように作り上げるかという問題は、今後どのような生活を営んでいきたいのかという問いかけと同じ意味を持ちます。商業の盛んな街、観光で賑わう街、車が必要ない環境にやさしい街、お年寄りに優しい街…何れを目指すにしても、しっかりとした都市計画を考えなければいけません。理想通りの街を作り上げることができたならば、自分の住処を誇りに思うこともできますし、より充実した生活を送れることでしょう。また、住民にとってすばらしい街は、来訪者にとっても同じく魅力的な街です。人の往来も増えてさまざまな面で街の活性化につながるでしょう。
私、福井てるには前職で培った都市づくり20年間のノウハウがございます。その蓄積をもとに、高知の豊かな自然、高知城等の由緒ある歴史的建造物、趣ある路面電車などの優れた素材を生かした街を、防災の行き届いた安心して暮らせる街を、人の往来で活気にあふれる街を、高知県および高知市とのしっかりとした連携の中で作り上げていきたいと思います。
これより先20年で発生する確率が50%だとされる南海地震。
揺れへの対策ももちろんですが、高知では津波への対策もさらに進めていく必要があります。
津波対策には、
○津波をくい止めるための防波堤などの拡充
○津波の正確な情報をできるだけ早く得るための観測システムの構築
○一時避難のための津波避難ビルや防災拠点の建設
など総合的な対策を進めていかなければ、有効とは言えません。
消波対策として、現在開発がすすられている「直立浮上式防波堤」というものがあります。これは、津波発生時に、あらかじめ沈めてあった円柱状の鋼管を浮上させ、津波の威力を減衰させるもので、私も港湾空港技術研究所でお話を伺い、高知湾にも是非設置できるよう、頑張りたいと思っています。
避難については、現在設置が進められている津波避難ビルをさらに拡充していく必要があります。
津波から命を守るためにとにかく必要なのは、襲来する津波から避難するための場所です。従来は高台や山などへの退避が考えられていました。しかし、警報からわずかの間にそのような場所に避難するのは、高齢者の方々には困難でもあり、地形的に適さない場合もあります。そこで、活用すべきはビルです。
堅固な中・高層建物は、津波から逃れるための高さをかせぐ容易さや、避難が困難な地域に建設することで避難計画を立てやすくなるなど、利点が多いのです。
すでに平成19年4月、香南市夜須中央公民館が、津波避難ビルとして整備されています。このような対策を一層進めていく必要があります。